すっかり日が暮れるのも早く、早起きするとぼんやり薄暗い時期となりました。
今日は、日照時間と健康についてのお話です。
気象庁によると、私の住む京都市の日照時間は、8月の187.0時間に対し1月は124.1時間。冬は夏に比べて、1日当たり約2時間も日照時間が短い計算になります。※1
では、日照時間によって、体にはどんな変化があるのでしょうか?
【日照時間による体の変化】
①体内時計の調節
過去の記事にも取り上げられていますが、体内時計を整えることは健康にとって大事なこと。朝、光が目に入ることで体内時計がリセットされますが、日の出時刻が遅くなるとズレが生じます。
②食欲のコントロール
「セロトニン」という名前を聞いたことがありますか。これは脳内にある神経伝達物質で、太陽をたくさん浴びると分泌が盛んになります。不足すると、食欲が増加して過食気味になることがあります。
③不安やうつ
セロトニンは精神を安定させる働きもしています。ドパミン(喜びや快楽)・ノルアドレナリン(恐怖や驚き)などをコントロールしています。セロトニンが低下すると、攻撃性が高まったり、不安やうつ・パニック障害などの精神障害を引き起こしたりするといわれています。
日照時間が少ない冬季も、すっきり元気に過ごすためのおすすめの対策を紹介します。
【対策】
①日に当たる
短い日照時間の中でもなるべく太陽に当たる時間を増やすし、セロトニンの分泌を増やすこと。
②リズム運動
呼吸や咀嚼、そしてウォーキングなど一定リズムでの動きもセロトニンを分泌します。体を動かすことは気分を晴れやかにし、ぼーっとした気分も改善してくれますよ。
③食事
セロトニンは「トリプトファン」と「ビタミンB6」から合成されています。トリプトファンは肉・魚・豆などのたんぱく質に多く含まれるので不足しないようにしましょう。ビタミンB6は、赤身の魚や肉類、レバー、豆類、果物に多く含まれます。
また、ごはんやパン、麺や芋などに多く含まれる炭水化物はトリプトファンの吸収を助けてくれます。ぜひセットで食べましょう。
なんとなく薄暗い冬季もすっきり元気に乗り切りましょう。インフルエンザや風邪にもお気を付けくださいね。
※1:1984~2013年の月別日照時間 30年平均
【参考・引用】
気象庁https://www.jma.go.jp/jma/index.html
厚生労働省 e-ヘルスネットhttps://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/
日本成人病予防協会https://www.japa.org/