いちごやそら豆など美味しい食べものがいっぱいの5月。ゴールデンウィークは美味しいものを求めてちょっと遠くまで足をのばすのも楽しいですね。
先日、93歳の祖父と92歳の祖母の田舎に久しぶりに遊びに行ってきました。大好きなお寿司をたくさん準備して待っていてくれました。大食漢の私はお腹パンパンまでいただきましたが、その隣で祖父も祖母も「美味しい、美味しい」と、どんどん箸を進めていてびっくりしました。90代にして2人とも自分の歯なのです。お肉だって大好きです。手助けなくひとりで歩けますし、畑仕事も雪かきもします。「まだまだやりたいことがある」といつも楽しそうな祖父。祖父に元気の秘訣をたずねると、何でも美味しく食べること、好きなことを楽しむことだそうです。
さて、高齢者の低栄養が増えていることをご存知ですか。
食料不足で栄養失調になってしまう時代が過去にありました。また、現在も経済的理由で満足に食べられないという場合もあるでしょう。しかし、それ以外の理由で栄養が不足してしまうことがあります。麺類やお茶漬けなどで簡単に食事を済ませたり、いつも同じものを食べたり、歯を失ったために硬い食べ物を避けたり。また、1人暮らしで買い物ができなくなったり、料理することが難しくなったりなどということから栄養不足を招くことがあります。高齢者の栄養不足は、筋肉や骨の衰えはもちろん、免疫力の低下やさらには認知症も招きかねません。
若い頃から「肥満は健康に悪い」と注意されてきたため、高齢になっても必要以上に粗食を守っている方がいらっしゃいます。しかし、高齢になると肥満でなければ、低栄養にならないようにしっかり食事をすることが必要です。粗食がよいという思い込みを改め、野菜だけでなく、良質なたんぱく質を摂取するために、肉や魚、卵もバランスよく食べましょう。
美味しそうに食事をして、生き生きと話す祖父に会い、改めて食べることの大切さを感じ、正しい食の知識を皆さんに伝えていきたいと心新たにした休日でした。