初夏になり、お出かけすると少し汗ばむくらいの季節になってきましたね。
涼みに喫茶店に入ると、禁煙席なのに「たばこ臭いな」と感じることがあります。わたしはたばこの臭いがすると頭や目が痛くなってしまうので、そういう喫茶店ではゆっくりできません。今回は、吸っていない人にも関係する受動喫煙のおはなしです。
まず受動喫煙とは、自分の意志とは関係なくたばこの「煙」を吸い込んでしまうことをいいます。
「煙」には
- 主流煙:喫煙者が吸い込む煙
- 副流煙:たばこの火のついた先から立ち上る煙
- 呼出煙:喫煙者の口から吐き出された煙
がありますが、このうち「副流煙」と「呼出煙」が受動喫煙に該当します。特に「副流煙」には健康への悪影響が大きいといわれています。
自分はたばこを吸っていないから大丈夫、ということではありません!
●たばこの煙は7m先まで広がっている!
風がない状況でも、マイクロバスの車体分(7m)ぐらいまで一気にたばこの煙が広がります。喫煙者が複数になると、この範囲が2?3倍にまで広がるといわれています。
●分煙では意味がない!
分煙の飲食店が多くなってきましたが、喫煙室って禁煙エリアの奥に位置していることが多いですよね。扉で仕切っていたとしても、喫煙室からでてきた人と一緒に、目に見えない煙が禁煙エリアに一緒に流れてきます。
禁煙エリアでもたばこ臭いと感じるのは、受動喫煙をしているからです。
●たばこ吸い終わり45分間は口から有害物質がでている!
吸い終わりは髪や服、肌にたばこの煙が付着しており、45分間は口から有害物質がでていると研究で実証されています。もし、車やエレベーターなどの狭い空間で吸い終わりの喫煙者と一緒にいると、知らないうちに有害物質を吸い込んでいるということになります。
●次世代型たばこも「安全」ではない!
広告では「安心」「健康にやさしい」「においがつかない」などいいイメージが目につく次世代型たばこ(加熱式電子たばこ・電子たばこ)ですが、喫煙で吐き出されるミストには、製品によってばらつきはあるものの、たばこ成分を含んでいます。
また、長期的な健康への影響は明らかになっておらず、安全とは言えません。
喫煙者のマナーはもちろんですが、たばこを吸わない私たちも「自分の身は自分で守る」という気持ちで受動喫煙対策をする必要がありますね。
<参考>
- 日本禁煙学会
- 産業医科大学 大和浩先生のHP
- 国立がん研究センター