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第38回日本心理臨床学会の報告

去る2019年6月6日(木)から9日(日)、青空と初夏の海に美しく映えるパシフィコ横浜にて「第38回日本心理臨床学会」が開催されました。

メインテーマは「心理臨床における『こころ』と『からだ』」。
全国から学会関係者らが一同に会し、情報交換を行いました。

御池メンタルサポートセンターからは、臨床心理士の水本課長が発表を行いました。

水本 正志 6月6日(木)自主シンポジウム「産業心理職の今とこれから その4 -ストレスチェック最前線-」
タイトル「外部労働衛生機関の心理職による集団分析結果活用の今とこれから

発表概要:外部の労働衛生機関に所属する心理職の立場から、ストレスチェック集団分析結果活用の「今」として、参加型職場環境改善活動「職場ドック」、集団分析結果を活用した管理職研修会「職場ケア管理職研修会」、集団分析結果を活用した管理職との個別面談「職場活性化面談」の職場ケア・プログラム3種の取り組みについて紹介した。また、健康経営の指標としても活用できる当会ストレスチェックアドバンス累積データの分析結果を紹介しつつ、近年ニーズが増えている「マネジメントスキルアップ講座」、マインドフルネス瞑想も交えた健康運動指導士とのコラボ研修「こころとからだのヘルスアップセミナー」、フォーカシング的態度(The Focusing Manner)に着目した研究など「これから」の取り組みについても紹介した。

日本心理臨床学会での本企画「産業心理職の今とこれから」は今回で4回目となりました。今回はリワーク機関、鉄道業に所属する各臨床心理士と私の計3名が話題提供者となり、それぞれの立場からストレスチェックの活用について具体的に紹介しました。

ストレスチェック制度がスタートして概ね3年が経過し、厚生労働省の調査でも集団分析結果を実施している事業場、その結果を活用している事業場の割合は増加しています。複数の事業場に専門職として関わっている実感としても、とりあえず法律通りに実施すれば良いと考える事業場より、ストレスチェックの結果をより効果的に活用したいと考える事業場の方が増えているように感じています。

今後はメンタルヘルスに資することはもちろんのこと、生産性向上に資するストレスチェックツールを活用し、職場環境をより良くしようと取り組む事業場がますます増加すると予想しています。そういったニーズに応えられるよう、今後も研鑽を重ねて参ります。今後ともよろしくお願いいたします。
(京都工場保健会 御池メンタルサポートセンター 臨床心理士 水本 正志)